ストーリーダイジェスト

黒子のバスケストーリーダイジェスト 第243Q 「私の勝ちね」

私の勝ちね

日向は焦っていた。
【天】と【地】2つのシュートだけでも厄介な上に、【虚空】という未知のシュートを目の当たりにし、勝てるのかどうかという思いに駆られていた。

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繰り返される実渕との1on1。
実渕はついに、日向のバリアジャンパーのタイミングを捉えてた。
日向はシュートを打つことすら出来ない。

そして日向はシュート勝負を避け、中にパスを入れる。
パスは木吉に渡り、さらに火神につながり、得点は入った。

会場は、誠凛得意のパスワークでの得点に湧く。

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しかし、パスで勝負を避けられた実渕は違った。

「征ちゃん。私の方はあと一球でいいわ」

「・・・・ああ。そのようだね。」

「格付けすんじゃったわ。この勝負は、私の勝ちね」

そして実渕にボールが渡り、日向がディフェンスで対応する。

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格上

実渕のシュートはノーフェイクでのシュートモーション。
日向は、【虚空】だと判断し、シュートブロックに飛んだ。
しかし、それはフェイクであった。

実渕はシュートブロックに飛んだ日向に当たりながら、3Pを決めた。
【地】のシュートだったのだ。

日向はファウルを取られ、実渕は3Pとワンスローを得る4点プレイを決めたのだった。

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「あかんなあ・・・・日向。下がってもうたわ」

観客席の今吉がつぶやいた。

「日向は間違ってへん。ただ一つはっきりしたのは、シューターとして、実渕の方が格上ゆうことや」

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木吉鉄平

実渕はワンスローも決め、誠凛は一気に苦しくなる。

「ドンマイ日向!取り返そう!」

「わかってるよ!!」

伊月の励ましを受けるものの、日向は口元に悔しさを浮かべていた。

その様子を見た木吉は口元を引き締め、伊月に言った。

「伊月オレにもボールくれ。」

「・・・・・木吉」

木吉は闘志を露わにした表情で続けた。

「ちょっとオレも攻めたい気分なんだ」

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根武谷永吉

木吉は、ゴール下で根武谷との勝負に出る。

その様子を見た根武谷が木吉に言った。

「おうおうどうしたあ!?急にやる気出してきたじゃねぇか」

「別にここまで手を抜いてきたつもりはないぜ。勝負だ根武谷!!」

ボールを受けた木吉、1on1の勝負が始まる。
根武谷は顔に笑みを浮かべて木吉に言った。

「・・・いいねぇ。オレも筋肉あったまってきたとこだ。あん時のリベンジさせてもらうぜ!!」

木吉にはその意味がわからなかった。
ボールを受けた木吉は、根武谷を力でゴール下へと押し込もうとする。
しかし、根武谷はびくともしなかった。

『コイツ・・・なんて重さだ・・・ビクともしない・・・・!!』

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その様子に誠凛のベンチも驚きを隠せない。

「木吉先輩のパワーがまるで・・・一体どんな技を使ってるんだ・・・!?」

木吉は体を回転させ、根武谷をかわし、ゴールしたからダンクを放つ!
しかし、根武谷は真っ向からブロックしボールを片手で弾き返した!

「なんてパワーだ」

火神が驚きを見せた。

「おうそうだパワーだ!!技なんて使った覚えはねぇよ!」

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剛力

根武谷は木吉に怒りをぶつけた。

「テメェさっきのリアクション。まさか昔オレと戦ったこと忘れたんじゃねぇだろうな!?」

「いや・・・対戦したことは覚えてるよ」

その様子を見て、さらに根武谷が続けた。

「問題はその後お前が言ったことだよ!!ふざけやがって・・・覚えてねぇなら教えてやるよ」

根武谷は過去、木吉と対戦していた。
中1の終わりの試合で木吉と始めて対戦した根武谷は、木吉に負けていたのだった。

その当時、根武谷のポジションはパワーフォワード。
木吉のポジションはセンター。

しかし、体格が近かったせいか、木吉は本来のポジションではないパワーフォワードとして試合に出場し、根武谷に勝っていた。

根武谷は本来のポジションではない相手に完敗をしてしまったのだ。
そして試合後、木吉は根武谷に向かってこういった。

「お前筋力はすごいけどバスケはパワーだけじゃだめだぜ。技を磨けばもっと強くなると思うよ」

そしてその時、根武谷は思ったのだった。

「だったらもっと筋肉つけてやるってなあ!!」

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そして体中に筋肉をきしませながら言い放った。

「パワーで負けたらもっとパワーつけんだよ!!筋肉はウソをつかねえ!!バスケすんのは体だ!筋肉さえありゃすべてうまくいく!!!」

【剛力 根武谷永吉】
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鉄心

根武谷の言っていることは決して間違いでは無かった。
強いのは事実であり、センターというポジションは力が全てと言っても過言ではない。

その様子を観客席で見ていた紫原は、正直相容れない相手だと氷室と話していた。

「・・まあ興味ゼロでもないけど~。あいつも五将ってのだかんねぇ・・・」

話を聞いた木吉は、根武谷に向かって言った。

「そんな事忘れてたなんてすまないな。じゃあ改めて申し込むよ」

木吉が根武谷を睨みつけ、闘志を燃やす。

「力比べは嫌いじゃない」

【鉄心 根武谷永吉】
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