全中開幕
黒子の友人である荻原シゲヒロは、全中での黒子との対戦に向けて、熱のこもった練習に励んでいた。
一方黒子は、激しい練習についていくのが精一杯。
だが赤司から、全中は一日二試合、この程度ついてこなくては困る、と激を飛ばされる。
元気の無い状態が続いていた青峰も、黒子のお陰か、元の調子を取り戻していた。
全国中学校バスケットボール大会 通称「全中」は、毎年8月に行われ、高校のインターハイに相当する、中学バスケ最高のタイトルである。
大会日程は開会式を除くと3日間。
計24校の頂点を決める戦いは、一日2試合をこなす必要がある。
3日間で6試合。この過酷な戦いを生き抜いた一校のみが中学最強を名乗れる。
全中の開会式が終わり、黒子と荻原は2年ぶりの再開を果たす。
「やるとしたら決勝だな。絶対勝ち上がるからな」
と荻原は黒子との誓いを新たにする。
「ボクもです。頑張りましょう」
と黒子もそれに応える。
プレッシャー
全中初日、帝光中学校の一回戦は、超満員という異例の事態となった。
帝光メンバー全員にのしかかるプレッシャー。
帝光の選手に負けは許されない。
負けは論外。苦戦もダメ。最強だからこそのしかかるプレッシャー。
「こればっかりは天才も凡人も大差ねーぜ」
と虹村は話す。
それでも、赤司を中心にゲームを進め、帝光は決勝トーナメントに出場を果たす。
凄まじいプレッシャーの為か、いつもより疲れを見せるメンバー。
試合後、青峰は上崎中の井上と再開を果たす。
井上は、去年青峰と同じポジション同士で競ったプレイヤー。
「青峰君と1対1で競ったのはあの人くらいかも」
と桃井は話す。
上崎中もリーグ戦を突破していた。
そして、決勝トーナメント一回戦の相手は、上崎中だった。