荻原と赤司の対面
決勝を前に負傷した黒子。
そこへ、黒子の見舞いに荻原がやってくる。
荻原は、医務室の前で赤司と対面し、黒子の決勝戦欠場を知らされた。
黒子がいようと居まいと、結果は同じ、と話す赤司に対し荻原は、バスケをやってて楽しいか?と問う。
荻原は、負けても楽しければいいなど、弱者の言い訳だと話す。
「黒子に!絶対またやろうとだけ言っといてくれ・・・!」
荻原は立ち去る赤司の背中に向けて言った。
黒子の願い
眼を覚ました黒子。
自分も試合に出る、とベッドを降りるが、赤司に止められる。
赤司は、荻原のメッセージを黒子に伝えた。
黒子は、赤司に願うように言った。
「決勝は・・本気でやってください。お願いします」
赤司は立ち去りながら黒子に言った。
「わかった思い知らせてやろう。帝光の力を」
会場に戻るとキセキの世代のメンバーがなにやら話しをしていた。
次の試合、誰が一番点を取れるか競うのも飽きた。
別の方法を思いついたからそれでやろう、ということだった。
赤司は不敵に笑いながら
「いいじゃないか。ただの点取りゲームよりはるかに楽しそうだ」
と言い放つ。
三連覇達成
黒子が目を覚ますと、試合はすでに第4Qが始まったところだった。
外のディスプレイで試合の様子を見た黒子。
圧倒的点差で、帝光中学校の優勝はほぼ決定だった。
桃井も三連覇も目前、と黒子に話した。
しかし、黒子はつぶやく。
「・・・違う。この試合は何か・・・変です」
明洸中学は、ラスト15秒、せめて二桁の点数は取って一矢報いようとする。
「どうせ負けんなら最後のゴール決めて、胸張って負けよーぜ!!」
と荻原がチームを鼓舞した。
最後のシュートを放った名洸だが、惜しくも外れてしまう。
しかし、紫原がリバウンドに見せかけて自殺点を決める。
その理由は・・・。両チームの点数を1に揃えるためだった。
111(帝光) - 11(明洸)
帝光中学校の全中三連覇は達成された。
勝利って何ですか?
優勝が決まったにも関わらず、黒子は苦しんでいた。
友達との約束を達成出来なかった上、ただのお遊びとして試合をしたキセキの世代メンバー。
優勝したのに喜べない。
これが勝利と呼べるのか。
黒子は声にならないうめきとともに泣いた。