全中二連覇の翌日。
全中二連覇を達成した翌日、
朝練の無い体育館で黒子は一人コートに立つ。
「今日は朝練は休みのはずだが?」
と、赤司が現れる。
「なんとなく早起きしてしまったので・・。」
去年の今頃は3軍で、全く通用しなかった。
夢のようで実感がわかない。と語る黒子。
「赤司君のおかげです。ありがとうございます。」
「這い上がってきたのは黒子自身の力だ。
来年の三連覇に向けてまた、気を引き締めよう」
朝練が無いにもかかわらず、赤司が朝早く姿を見せたのは、
前夜、コーチから連絡を受けたからだった。
そこに桃井が、赤司を呼びに来る。
「白金監督が倒れたって!」
青峰、紫原の覚醒
午後になり、コーチの真田から全員に白金監督の病状が告げられる。
命に別状は無いが、もう監督に復帰することはない。
数年前から病を患っており、軽くない病である。
よって、本日より自分(真田)が監督になる、ということ。
翌日の練習。
今までに無い動きを見せる紫原。その動きは他を圧倒する。
「力が湧いてしょうがない。本気出したら味方でも捻り潰すかもしれない」
そして青峰も同様であった。
ディフェンス役が簡単に自分に抜かれてしまうことに苛立つ。
「いくらなんでもあっさり抜かれすぎだろ!気ぃ入れて守れよ!」
苛立つ青峰を心配する黒子。
だが、声をかけることは出来なかった。
キセキの世代の大きすぎる力
元監督の白金が懸念していた【大きすぎる力】が、
チームに亀裂を生むのではないかと懸念する新監督の真田。
チームに影響が出るならば、圧倒的な力を持っていたとしても、
スタメンを外す、最悪レギュラー降格も覚悟して臨む決心をする。
しかしその矢先、理事長から信じられない指示を受ける。
「今後、何があってもキセキの世代を試合に出しなさい」
世間でヒーロー扱いとなっているキセキの世代を、
宣伝塔として使う考えだった。
特別扱いをするのは、彼らのためにならないと抗議する新監督。
しかし、
「特別扱いをしろ、と言ってるんだ」
と理事長は命令する。
緑間、覚醒
練習後の体育館。
緑間は一人、シュート練習をしていた。
ふと、スリーポイントラインから大きく離れた距離にボールを見つける。
「もし、この距離から・・・・」
緑間がその位置から放ったシュートは、リングに吸い込まれるのだった。