開始早々いきなりゾーン全開の火神
開始早々、火神はゾーンに突入。
想定外の展開に、誠凛ベンチもざわつく。
リコもゾーンに期待はしていたものの、いきなりゾーンに入るとは思っていなかった。
ベンチの戸惑いをよそに、火神は二度目のメテオジャムを叩き込む。
もつわけねーだろ
その様子を見て、青峰達は火神の体力を心配する。
ゾーンは体力の消耗が凄まじいため、このままで最後まで保たないのだ。
その様子を見て青峰は言った。
「保(も)つわけねーだろ」
「なんとか手をうたねーと前半でガス欠だぜ」
黒子君交代!
ゾーンの火神は手が付けられなかった。
オフェンスだけではなく、ディフェンス能力も向上していた。
1分半が経過し、誠凛4点-洛山0点 のスコア。
監督であるリコは、ゾーンにブレーキを掛けず、このままゾーンの火神を使う代わりにDFを強化、火神はオフェンスに専念させることにした。
「黒子君交代!」
やる気全開の黒子はしょんぼりしてしまうが、温存の意味も含めて、いまはベンチに下げることにした。
お前はガンガン行け!
DFを強化した構成に変更し、火神をオフェンスに専念させる。日向は火神に言った。
「後ろはオレらにまかせて、お前はガンガン行け!」
次に火神が見せたのは、メテオジャムを囮にしたレイアップ。
ゾーンに入った状態でありながら、冷静なプレイを見せる。
チーム全体が活気づく誠凛。
「誠凛を火神だけだと思うなよ!!」
日向が吠える。
そして火神はスリーポイントシュートも決め、開始3分で、誠凛11点-洛山2点と、高校最強の洛山高校に、9点差をもつけることになった。
僕が相手をしよう
洛山高校のベンチはわずかにざわつく。
しかし、洛山高校の監督は静かに言った。
「多少予想外ではあったが、ウチの4番をうろたえさせることではない」
赤司はチームメイトに冷静に指示を出した。
「オフェンスはこのまま。ディフェンスはマークチェンジだ。」
緑間真太郎以上の実力を認めた赤司が火神をマークする。