勝てるのか?
赤司のアンクルブレイクで火神は抜かれてしまう。
しかしすかさず、伊月がイーグルスピアを繰り出す。
誰もがボールを取ったと思ったが、赤司はこれすらかわして実渕にパスを出す。
実渕がゴールに向かって攻めこむ。対するは木吉。
これを止めなくては、赤司に何をやっても勝てない、と誠凛全員が思ってしまうことになる。
ここは何としても止めなくてはならない。
実渕がシュート体勢に入ると、木吉がブロックで防ごうとする。
しかし、実渕はダブルクラッチで木吉をかわし、シュートを打った。
誰もが決められたと思った直後、水戸部がシュートをブロックした!
赤司の計算通りに行けばシュートが決まっているはずだったが、赤司が考えている以上に誠凛は気合が入っていた。
誠凛の反撃開始となったが、赤司に完敗を喫した火神は、どうやって攻めたらいいのかわからなくなっていた。
『オレは赤司に勝てるのか?』
最高じゃねーの?
迷う火神の肩を水戸部が軽く叩いた。気にするな、と。
前を行くチームの背中に、もう一度気合を入れ直す火神。
ゾーンは解けたが、反動で落ち込むことも無く、自然体に戻った。
そんな火神を見て青峰は言った。
「解け方としてはひとまず最高じゃねーの?」
無策での赤司との一対一は避け、チームプレイで得点を重ねる誠凛。
しかし、王者洛山も一歩も譲らない。
リコは第一クォーターをこのまま振り切る為、黒子を投入する。
葉山の反撃
葉山が赤司に話しかける。
「ねー赤司ー。火神のマークもっかいオレにやらせてよー」
赤司が葉山に尋ねる
「ゾーンは解けても荷はまだ重いぞ。出来るのか?」
試合開始からやられっぱなしでは気が済まない葉山は、火神を睨みつけながら言った。