赤司が求めるプレイヤー
帝光中学バスケ部へと入部した黒子であったが、練習についていくのがやっとの日々であった。
一方で赤司、青峰、緑間、紫原の4人は一軍への昇格とレギュラー入りを手にしていた。
練習を続けるものの、二軍に上がることすら出来ない黒子。
荻原からの手紙には、荻原自身がベンチ入りしたことが綴ってあった。
練習にはついていくことが出来るようになったものの、
まだまだ足りないと考えていた黒子は、居残り練習をするようになった。
赤司は緑間と話していた。
「最近、よく考え込んでいるな、赤司」
赤司は全中の試合で優勝はしたものの、来年、再来年を考えると盤石とは言えない、と考えていた。
戦力的には今でも問題は無いが、正攻法過ぎて奇襲への対応が遅れてしまう。
赤司は、変化をもたらす選手が欲しいと考えていた。
「ほしいのは変化・・・。例えば試合の流れを変えたい時重宝する6人目(シックスマン)だ」
退部勧告
青峰は、桃井がお化けが出ると噂していた、三軍練習用の体育館に自身の練習のために訪れていた。
そこでは黒子が一人居残り練習をしていた。
そんな黒子の話しを聞いた青峰は、一緒に練習することを黒子に告げる
「これから毎日一緒に練習する。そんでいつか一緒にコートに立とうぜ」
自分から見れば雲の上のような存在の青峰に対し、恐縮する黒子。
「いいんですか?」
と尋ねた。
「いいも悪いもあるかよ!バスケ好きな奴に悪い奴はいねーって!」
と、黒子と拳を合わせた。
秋季昇格テスト、三軍から二軍へ昇格するものはいなかった。
そして黒子は、三軍コーチに呼び出された。
「はっきり言おう。お前にウチの部はムリだ」
信じられないという表情を見せる黒子。
コーチは、黒子が頑張ってきているのは知っているが、三軍でのテスト下位5名には退部をすすめていると話した。
「命令ではない決めるのはお前だ。ただし、試合に出るのはほぼ不可能と思っておいた方がいい」
帰り道、考えこむ黒子。
荻原からの手紙、青峰との練習が頭をよぎる。
どうしたらいいかわからない・・・黒子は泣き崩れた。
出会い
青峰との練習の時間。
黒子は青峰にバスケを辞めることを告げた。
「ボクはとてもチームの役に立てそうにありません」
それを聞いて青峰は答えた。
「チームに必要無い選手なんていねーよ。誰よりも練習してるやつが全く無力なんて話あってたまるかよ。諦めなければ必ず出来るとは言わねぇ。けと諦めたら何も残んねぇ」
そこに、赤司、緑間、紫原がやって来た。
「青峰」
赤司が呼びかけた。
「最近見ないと思っていたらこんなところにいたのか」
そして黒子を見つけた赤司は、黒子と話がしたいと言う。
緑間はそんな赤司を見て信じられない思いだった。