ストーリーダイジェスト

黒子のバスケストーリーダイジェスト 第270Q 「お前だったんじゃねーか」

ゾーンを超えたゾーン

『みんなの応援を聞いた時、カラッポの体に力が湧いてきたと同時に。突然霧がはれたように理解したんだ。赤司をふっとばしてダンクを決めた時、オレは一瞬だけ第2の扉を開けていた。その時は無我夢中でわからなかったけど、今ならわかる。ゾーンを超えたゾーン、その扉の開き方が---』

火神はゾーンを超えたゾーンを実現するべく、チームメイトに自分の考えを話した。
その考えを聞いて驚く選手たち。

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残り時間1:59 誠凛96-洛山103 点差は7点。

ゲームは洛山ボールで再開。
ここで追加点を許せば誠凛は致命傷となる。

いまの洛山に対抗出来る手段があるとすれば、ゾーンを超えたゾーンしかない。

『開けられんのか・・・?バカでけぇ扉とその前に立つ誰か。少なくともオレは・・ビクともさせられなかった・・・!』

その難しさを、会場で見ていた青峰は理解していた。

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開かれた扉

洛山の攻撃を迎える誠凛。
これまでと全く変わらないディフェンスだが、赤司を始め、洛山選手は警戒していた。

『今までと全く変わっていない。それに火神も息は吹き返したが、ゾーンに入るほど戻ってはいない。けど・・・なんだこの・・得体の知れない圧力は・・・』

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警戒する洛山はパスを回して慎重に攻める。
しかしその速いパス回しでも誠凛のディフェンスは崩れることがなかった。
その光景に、会場で観戦していた他の選手たちは気づき始めていた。

それは、5人の動きが何かに合わせていることで、乱れていない様に見えた。

「征ちゃん!」

実渕が赤司にパスを要求した瞬間、赤司は逆サイドの葉山にパスを出した。
虚をつかれた誠凛ディフェンス陣。

葉山はゴールに向かってドライブで斬り込む。
ゴール下でディフェンスのフォローに入る木吉だったが、葉山に切り返されて抜かれてしまう。

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ついに洛山に追加点が入ってしまうのか。
しかし葉山がゴールへ向かってレイアップに飛んだ直後、火神がブロックで立ちはだかった。

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しかし葉山は冷静だった。

『まさかとは言わねーよ。イヤな予感はあったんだ。予想外じゃねんだよ!!』

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考えると同時に体をボールを一度引き寄せ、ダブルクラッチで火神をかわし、シュートを撃つ。

『-----え?』

葉山にとって予想外の事が起きた。
待ち構えていたのは日向だった。

日向は葉山のシュートブロックに成功し、誠凛の反撃開始となった。

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お前だったんじゃねーか

誠凛の反撃に対し、すかさずディフェンスに戻る洛山。
赤司の作り出すリズムによって、全員がゾーンに近い状態になっている洛山。
誠凛に反撃の隙も与えないほど戻りも速い。

しかし赤司にとって、いま起きたことは信じがたいことだった。

『なんだ今のは・・・確実に虚をついた誠凛の反応は全員とっさのものだった。にもかかわらずなぜ火神の動きに合わせて連携がとれる・・・!?』

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「・・・・なんだ。そーゆーことかよ・・・っく、はっ、はははっははは。そんなことだったのかよ----」

会場で見ていた青峰が、全てを理解したかのように笑い出した。

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そして、赤司も気づいた。

『火神に・・合わせる・・・まさか・・・本当のゾーンとは---』

「そうさ・・オレだけで戦うんじゃない。仲間と戦うんだ・・・!!」

火神が力強く言い放った。

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それを見ていた青峰は、涙を流していた。

「開かねぇわけだ・・・なんせオレは捨てちまったんだからよ。なんだよ、門番なんかじゃなかった。扉の前に立ってたのは・・・お前だったんじゃねーか、テツ」

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チームメイトと一瞬のアイコンタクトのみで動きをシンクロさせ、火神のゾーンスピードに合わせた超速連携。
直結連動型(ダイレクトドライブ)ゾーン!!! 
これが真のゾーンの姿だった。

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