ストーリーダイジェスト

黒子のバスケストーリーダイジェスト 第274Q 「試合終了(タイムアップ)」

ラストリバウンド

最後の望みをかけて、日向はわざとフリースローを外した。
木吉がリバウンドを取ると信じて。

このリバウンドを洛山がとれば、誠凛は負けてしまう。
最後のリバウンド勝負、木吉、根武谷、火神、実渕がボールに手を伸ばす。

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そしてリバウンドを取ったのは木吉だった。
魂のラストリバウンド。
残り時間2.8秒。

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「止めろっ!絶対撃たせるな!!」

洛山の監督が叫ぶ。

洛山の選手は必死で考えを巡らせる。

『誰でくる!?』

全員が自分のマークに最警戒する。
そのまま自分で撃つのか、それともパスか。
これが正真正銘最後のプレイだ。

その時、動きがあった。

『く・・・そっ・・ったれ・・・・が-----・・!!わかっていたのに・・・注意していたのに・・・!!それでもっ・・!誰かがシュートと思った瞬間・・・意識から消えちまった・・・!!存在感が希薄ということはこれほど脅威となるのか。幻のシックスマン』

黛も最大の警戒をしていた。
しかしそれでも、一瞬別の考えが浮かんだだけでその瞬間を突かれた。

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ボクは、影だ

木吉からパスが飛ぶ。
その先にいたのは、黛のディフェンスをかわした黒子だった。

残り1.9秒。

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「いけぇ黒子ーーー!!」

誠凛のベンチから声が飛ぶ。

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シュート体勢に入る黒子。
しかし目の前を塞ぐ選手がいた。赤司だ。

黒子のシュートコースを塞ぐようにブロックに跳んだ赤司。

「終わりだ!!黒子!!!」

赤司に自分のバスケを見せるためにここまでやってきた黒子。
その記憶が一瞬蘇った。

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「・・・いいえ。まだです。ボクは、影だ」

一瞬笑顔を見せた黒子は、赤司のブロックを大きく超えるように高くボールを放った。

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試合終了

ゴールに向かって飛ぶボール。
そしてそこには、火神が走り込んでいた。

残り時間0.4秒。

「ぅおぉああぁああああああああ!!」

空中で火神の手に渡ったボールは、火神の叫びとともにゴールに叩きつけられた。

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残り時間0秒。
誠凛106-洛山105

歓喜の渦に包まれ、タイムアップ。
誠凛高校がウインターカップを制した。

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