ストーリーダイジェスト

黒子のバスケストーリーダイジェスト第222Q 「僕らはもう」

赤司豹変後・・・

赤司の豹変に対する周囲の反応は思いの外静かなものだった。
一軍部員は、新体制移行直後で彼のことをあまり知らない上、部活以外での学校生活においては彼の態度は変化がなかった。

その変化に気づいたのは「キセキの世代」のメンバーのみで、気づいたところで、何も出来ず困惑するだけだった。

しかし、緑間だけは違った。
これまでに何度も赤司の豹変を垣間見ていた緑間は、赤司の中にもう一人別の赤司がいるのでは?と疑念を抱く。

だが、それを人に打ち明けるようなことは出来なかった。

赤司は監督の真田に呼び出されていた。

「私のいない時に、紫原達に練習に来なくてもいいと言ったらしいな。なぜだ?」

赤司は

「なぜ?監督はあの日、青峰に同様の措置をしていらっしゃいました。同等の力を持つものにあてはまると解釈しました。」

と答える。

「今のチームをムリヤリまとめてもそれは枷でしかない。最善でないなら、捨てるべきです。」

事も無げに赤司は続けた。

その後の帝光は、チームプレイを無視したスタイルで勝利を重ねる。
そしてそれは、いままで以上に強かった。

しかし監督の真田は自問する。
キセキの世代の個の力を生かす為のワンマンの集合体。
だがこれがチームと呼べるのか・・!?

それぞれの思惑

紫原と青峰は練習に参加しない状態が続いていた。
桃井は青峰を練習に誘うが、参加する気は見せない。
桃井は青峰に問う

「赤司君のこと・・どう思う?」

一方、練習に参加している黄瀬は、練習の雰囲気が変わったと、緑間に話していた。

「前から和気あいあいだったわけじゃないけど、殺伐としてる。緑間っちもイラついてるじゃないっすか」

青峰は桃井の問いに答える

「知らねーよ。試合で結果は出てるし、別にバスケを仲良くやらなきゃいけないルールはねー。赤司の言動がどう変わろうと、オレにはカンケーねぇよ。どんな形でも勝てばいいだろ別に・・・」

緑間は黄瀬に答える

「どんな形だろうと、部の方針ならそれに従うまでなのだよ。オレが気に食わんのは、青峰と紫原だ。どんな理由があろうと、練習にこないやつ、人事を尽くさん奴となど、仲良くなど出来んな」

黄瀬は、冷めた目でその答えを聞いていた。
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僕らはもう

練習後、一人シュート練習をする黒子。
そこへ赤司が現れる。

「珍しいな、シュートの練習など・・。もうお前には必要のない練習だろう?」

黒子は、赤司に問う。

「赤司君はバスケが好きですか?」

その質問に、

「その感情は勝つために必要か?」

と赤司は答える。

赤司が変わってしまったあの日から、バスケ部が変わってしまった。
自分がバスケが好きかどうかわからなくなってきた、と話す黒子。

「またその話か。僕は変わってなどいない。ただ元から僕は二人いてそれが入れかわっただけだ」

驚きを隠せない黒子。

そしてそれは必要なことだったと話す赤司。
自分が変わったからチームが変わったのではなく、
チームが変わったから自分も変わった。

「僕らはもう力を合わせるべきでは無いんだよ」

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崩れる絆

赤司は、もう外に敵なしのチームにとって、いまの敵は内にある。
大きすぎる力をまとめようとすると、内部から崩壊する危険性がある、と黒子に説明する。

「お前と大輝は光と影だった。だが、光が強くなりすぎたことで合わなくなった。これが光と光ならば火を見るより明らかだ」

練習の帰り道、黄瀬は一人考えていた。

『バスケ部に入る前、俺が全てに冷めていた頃に聞こえていた、風の音が聞こえるようになった』

そこに一本の電話が入る。モデルの仕事の依頼だった。

「今度の土曜日?いやあ、その日は練習があるんで・・・・」

しかし風の音を聞いて黄瀬は答える。

「ちょっと・・・考えさせてもらっていいっスか?」

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